中田真太郎 – NARA TEIBAN

中田真太郎

椅子職人とは、椅子やソファなどを製作したり、修理したりする職人。椅子を作る工程には、木材の選別から加工、張り地の裁断、縫製、椅子張り、組み立て、調整まであります。張り地一つとっても、布、本皮など様々な素材があり、素材によって張り方も変わってきます。素材の特性といった深い知識と、技術が必要になります。そして、張り替えをするのも椅子職人の仕事です。

麻力布、鼓バネ、椰子の繊維、鋲打ち・・・

伝統的な技術と工法を用いて、上質レザーで張り上げました。

あえて時間と労力を掛けてつくり上げていくことに価値を見出したいと思います。

椅子職人になったきっかけを思い返してみると、学生時代のテスト前にする部屋の模様替えでした。お気に入りの雑貨・家具のレイアウトを替える事で自分の空間を創造できたのです。それはその時の自分らしさの表現だったのです。そんな空間創りに少しでも関わる仕事をしたいという想いから職人の道に入りました。椅子に込めた想い、それは『暮らしの一部になること』。何十年と使われた椅子には、新しいものではどうしても出ない味わいがあります。そのようにいつまでも愛される“暮らしの一部”になる椅子づくりを探究し続けます。