Ponte de pie! – NARA TEIBAN

Ponte de pie!

奈良県は靴下の主産地ですが、輸入品との競争や、消費者ニーズの多様化への対応の中で、それぞれの企業は生き残りのための努力を続けています。業界としての最大の課題は、経営規模が総じて小さく、そのほとんどが大手資本の下請けとしてのOEM生産に留まっている点です。その中にあって、既に自社ブランドで生産から販売までを行っている企業もありますが、大半はそこまで踏み出せていないのが現状です。そんな中で、田んぼの中の小さな靴下工場から女性二人で立ち上げたブランドが、“Ponte de pie !”です。

下請けで作る中に自分達が履きたくなる靴下は無かった。自分達が毎日履きたい、履いていて嬉しくなるような靴下を作りたい!その想いからPonte de pie!は生まれました。このスペイン語の意味は「立ち上がれ!」。「自立」を目指す人々に愛されるブランドとして育てたいと考えています。自分達が誇れる靴下をつくるという目標に対して、生産工程のすべてを見直すことによって、それが実現しました。さらに検品作業場内にPonte de pie!の空間を作った結果、この田んぼの中の小さな工場に全国からお客さまが訪れるようになりました。
下請け産業でなくても 誰もがひとつの歯車になっている為に自己完結がしにくい時代だと思います。Ponte de pie!が生活の中にあることによって、心が強くなったり、勇気が持てたり、安心できたりするようになればいいなと願っています。